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書きかけ

書きかけて飽きた奴3つ。ホモもあるので注意。基本シャドウ中心。久しぶりの更新がこの体たらく。だらしねぇな

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■押し倒す(エドシャド)
 
「気分はどうだい」

青いマントを翻し、柔和な笑みでそう尋ねたエドガーは純粋に彼を心配しているようだった。流し損ねたハニーブロンドの前髪を耳の裏へかきあげ、ベッドのそばまで近付いていく。傍らの優秀な老犬は、悪意が無いらしいことを知りそのまま伏せて寝始めた。

ベッドに横たわる彼、否シャドウは緩慢な動きで半身を起こした。キングベヒーモスの攻撃で深手を負ったシャドウだったが、ティナがかけたケアルのおかげかほとんど全快していると言っても良い状態らしい。それでも大事をとって寝かせてある、とエドガーは聞いていた。

「…心配するな、これしきの傷」
「そうは言っても、重傷であったことに変わりはないよ」

言って、覆面越しの緑眼を見つめる。唯一露出された鋭い瞳は他人を拒絶しているかのようだ。日に焼けていない青白い肌が妙な不安感を煽る。

「俺に構うな」

――これは口癖なのか知らないが、シャドウは度々『俺に構うな』と『心配するな』を口にする。しかし双子の兄であるせいか、それとも国王という地位についているせいか、そんなシャドウの発言はエドガーのお節介根性をかきたてるばかりだった。

エドガーは苦笑を浮かべてベッドに腰をかけると、肩をすくめて言った。

「構わざるを得ないさ。一体、何が用であの洞窟にいたんだ?」
「…お前には関係ないだろう」
「それぐらい聞いたっていいじゃないか」

拗ねたような口ぶりは、とても27歳とは思えない。シャドウは深くため息を吐くと、「探し物があったんだ」と呟くように言った。

「探し物?」
「…」
「…まあ、話したくないならいいさ。ところでシャドウ」

シャドウは一瞬何が起こっているのか理解できなかった。暗殺者としてあるまじき油断だったが、それよりも、自分の手首をベッドに押し付けて覆いかぶさるエドガーの真意がまるで読めなかった。

「たとえどんな理由があろうとね、人に心配をかけるのはやめなさい」
「…は、何を、」
「死にたがりも大概にしろ。そう言いたいのさ」

ニコッと愛想の良い笑みを浮かべるが、依然として変わりなくシャドウの両手首は抑えられたままだ。少し身じろぎをすると、一層強い力で手首を押さえつけられる。ベッドの軋む音がした。

「何の真似だ」
「シャドウ、君はリルムの父親だろう」

直球すぎて何を言っているかわからなかった。

「君を見つけたの、インターセプターとリルムなんだ。泣いていたよ。レディを泣かせるのは許せなくてね」



■絵描き(列車強盗団設定を最後まで読んだ方だけがわかる面白設定)

「うげげ、やっべえ」

ビリーが緊張感のない台詞を吐いたが、その実彼も彼の相棒も少しの余裕がなかった。冷や汗を流しながら後退りをする二人の目前には、圧倒的威圧感を放つ巨躯のモンスター・キマイラだ。竜、獅子、山羊、猪、鷹、蛇の顔を持っているという奇妙な容貌の上に、強力な氷や炎の技を使うと言う。まともに戦えば命はない。

獅子の顔が咆哮し、鷹の顔がこちらを睨みつける。丸太のように太い四肢が少しずつこちらを歩いてくる。獲物を狙うハゲタカのようだ。

「いけるか、クライド」
「もう少し」

――ビリーの相棒クライドは、強敵を前にスケッチブックに視線を落としていた。右手が忙しなく動いている。はじめは白かったスケッチブックはやがて黒くなり、クライドが手を止めた時にはキマイラが今にも動き出しそうな立ち姿でそこにいた。その筋の人間に見せれば賞賛されるに違いない絵だったが、クライドは人に見せるつもりでキマイラのスケッチをしたわけではない。

「ビリー」
「はいよ」

ビリーはクライドから筆を受け取り、キマイラに向かって走り出した。攻撃する必要はない。少し『絵の具がつけばそれで良い』。素早いビリーは獅子の顔に向かって赤い絵の具を撒き散らした。それと同時に、クライドが描いたキマイラにも同様に赤い絵の具を散らす。

描き終わったキマイラの絵のページをスケッチブックからちぎり取ると、キマイラの首が真っ二つになるように紙を切った。


■フィガロの書庫(読書好きネタ書こうとして飽きただけです)

世界が崩壊して、1年と少しが過ぎた。最初は少なかった仲間たちも徐々に増え始めているが、しかしまだ顔を合わせていない数人の仲間がいるのも事実だ。そうした仲間の情報を集めているうちに、フィガロ城の地下に何かある、という噂を聞いた。

国王であるエドガーも知らない地下の秘密。戦闘に役立つものがあるかもしれない、ということで、城に詳しいエドガーとマッシュ、それにシャドウとストラゴスが(…シャドウはストラゴスに無理矢理参加させられていたが)パーティーを組むこととなった。しかし、最近何かとバタバタしていたせいか装備の変更も道具の補充も録にしていない。というわけで、取り敢えず今日は下準備をして、フィガロに一泊してから地下の秘密を調べようという話になった。

…それを聞くと颯爽と飛空艇に戻ろうとしたシャドウを、マッシュが無理矢理引き戻したのは言うまでもない。

あらかた道具も購入し終え、陽も落ちてきた頃。マッシュは違和感を覚え隣の片割れに尋ねた。

「なあ兄貴、シャドウは?」

もしや逃げ出したのではあるまいか、と考えていると、エドガーはあっけらかんと答えた。

「ああ、書庫にいるぞ。気になる文献があるとかで…いなかったら飛空艇かな…まあストラゴスも一緒だし、そんなことはないと思うけど」
「おお、エドガーにマッシュ」
「ストラゴス」

嗄れた老人の声が聞こえ、双子は同時に振り返った。見るとやはり、小さな背の好々爺が立っている。マッシュの探すアサシンの姿はない。それをマッシュが尋ねる前にストラゴスが言った。

「シャドウはもう少し読みたいものがあると言って書庫に残っているゾイ」
「へえ…本、好きなのかな?」
「気になるなら行ってみると良いと思うゾイ。…ただ集中しているのか、ワシが声をかけても無反応じゃったわ。話しかけても聞かんかもしれんのう」
「わかった」
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プロフィール

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自己紹介:
オインゴが嫁でシャドウが愛人です

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